グローバルフェスタ2021〜SDGsから考える〜 「誰一人取り残さない教育」はどのように達成できるのか!

グローバルフェスタJapan2021でのACEFセミナー動画

 

セミナーでの登壇者(岩波ジニア新書の著者)への質疑応答から一部ご紹介します。

ご質問:「ノヨン君のような問題やSDGs解決に向けて、学生の私たちにできることはなんですか?」

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小野道子さん

広く世界へのアンテナを張り続けること、他の国で起こっていることは遠い世界の出来事ではなく、自分たちの生活にも繋がっている問題として認識すること。SDGs達成のためには、私たち自身が自分たちの生活を見直すことも求められています。無駄使いしていないか、周囲の人や環境にやさしく接しているか、日々を大切に生きているか、見直してみてください。
ぜひノヨン君のような子どもたちのことを忘れず、自分にできることを考え、行動に移していただきたいです。
まずは友人や家族に伝えることも大事な一歩です。勉強会を企画したり、NGOやNPOの活動に関わるのも良いでしょう。
何でも自分にできることからで良いと思います!

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井上儀子さん

ノヨンくんのような問題を解決するのは私たちには難しいですが、ノヨンくんのように学校を諦めなければならない子どもがいるということを、想い続けることはとても大切だと思うのです。BDP小学校が始まった時に、それまで学校に一度も行ったことがない人も一緒に学ぶことができましたが、少し大きくなった子どもは1年生に入るのが恥ずかしくて、田んぼで働き続けました。一生読み書きができないまま大人になっていくのかと思うと寂しい気がしました。しかし数年後、BDPでは職業訓練校が始まり、その子は電気科に入り電気の仕事を身につけ、新しい仕事を得ることができました。同じ村にいた少し軽度の知的障害のある子どもも、BDP小学校に入りました。毎年進級試験に合格しなければ上の学年に進級できないので、同じ学年を2年も3年も繰り返したりしましたが、その後職業訓練校で電気科に入り電気配線の仕事ができるようになりました。その時びっくりしたのは、村の人たちが自分の子どものようにとても喜んでくれたことです。
誰一人取り残さない教育というのは、遅れている子ども、できないと見られる子どもも、一緒に学びを続けるチャンスが与えられることだと思っています。親の都合で学校をやめざるを得ない子どもも、まだまだいますが、BDP小学校で学んだという経験は、その後の人生に何らかの影響を与えるものと思っています。
SDGsの問題は一挙に解決できるものではありませんが、私たちは一つずつ小さなことを思い続けていくことが重要だと思っています。困った問題に対して何かアイデアが浮かんだり、ヒントを見出したりしたら、誰かに話してシェアしていくことが一番大切なことだと思います。
今回のACEF-Youthの方々が良い企画をして、何度も皆で話し合い、学び合い、イベントへと広げて多くの方々に発信をしてくださったことは、大きな一歩です。どうかノヨンくんのような子どもがいることを、心の中に想い続けて下さることを願っています。

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